空調・冷凍
エアコンの「6畳用」、空気清浄機の「適用床面積25畳」、冷媒の「GWP 675」。空気を動かす機械の性能値が、どの規格の、どんな試験室で測られたのかを原典まで遡り、部屋の条件にどう読み替えるかまで示します。
6〜9畳適用床面積 25畳APF 7.0GWP 675
R32とR410Aは何が違うのか — 「新冷媒」R32は、R410Aの中身の片方である
R410AはR32とR125を重量比50/50で混ぜた疑似共沸混合冷媒で、R32はその成分の片方を単独で使う冷媒。GWPは2,090から675へ約3分の1になるが、安全区分は不燃(A1)から微燃性(A2L)に変わる。作動圧力はどちらもR22の約1.6倍でほぼ同じ。
R410A=R32/R125(50/50 wt%)の混合冷媒/GWPはR410A=2,090・R32=675冷媒番号と安全区分はASHRAE 34・ISO 817の体系/GWPはIPCC第4次評価報告書(100年値)冷媒の「GWP 675」——R32の数字は2007年のIPCC報告書で止まっている
R32のGWP 675は、IPCC第4次評価報告書(2007年)の100年値。第5次は677、第6次は771。フロン類GWP告示の別表はR32を第二欄675(規則)・第三欄677(漏えい量報告)で掲げる。20年時間軸なら2,330。指定製品の目標値750とも関わる。
GWP 675IPCC 第4次評価報告書(AR4)WG1 第2章 表2.14エアコンの「6〜9畳」は、無断熱の木造和室と鉄筋集合住宅の差でできている
エアコンの「冷房6〜9畳」は、JEM-1447が引く1965年の熱負荷値に基づく。6畳側は木造平屋南向き和室の220W/m²、9畳側は鉄筋集合住宅中間層の145W/m²。店頭の「おもに6畳」には根拠規格がない。「1964年のJIS」という通説を、公的資料と査読論文で確かめられる範囲まで検証した。
冷房 おもに6畳/めやす6〜9畳JEM-1447(日本電機工業会規格・1989年9月1日制定、改正なし)/熱負荷値の出典は HASS 108/109-1965(空気調和・衛生工学会規格。資料により番号表記が揺れる)空気清浄機の「適用床面積 25畳」は、何を30分で除去した数字か
空気清浄機の「適用床面積25畳」は、粉じん濃度1.25mg/m³の空気を30分で0.15mg/m³まで下げられる部屋の広さを示す数字で、空気をきれいに保てる広さではない。測定は20〜32m³の試験室で行う。根拠のJEM1467は2026年3月19日に改正され、算出条件が定常状態の比較へ変わった。
適用床面積 25畳JEM1467(日本電機工業会規格「家庭用空気清浄機」)